ヘヴィーオブジェクトについて書きます。
とある魔術の禁書目録の鎌池和馬さん原作によるライトノベルのアニメ化作品。
まだ完結されていない作品のようですが、ここに来てアニメ化。
公式ツイッターでつぶやかれる際のハッシュタグは「#heavyobject 」です。
作品を見ての感想や考察、個人的な評価を書いてます。
作品の詳細
出典:http://pax222.blog.fc2.com/blog-entry-1282.html?sp
ヘヴィーオブジェクトのあらすじ
「結局、戦争はなくならなかった」
「地球という惑星の隅々まで開発の手が伸び、高出力のレーザーが気軽にシャトルを打ち上げ、一部の権力者が月面に別荘を建てるような時代になっても、人は人と争う機構を、自分の精神から取り除くことが出来ずにいた」
「そう――ただ、変化はあった」
「超大型兵器――オブジェクト。本体だけで全長50mを越えるこの新兵器は、登場と共にこれまであった戦争の常識を全て塗り替えてしまった」
「とある島国によって初め提示されたその兵器は、14カ国からなる連合軍の攻撃をうけ、しかしその全てを退けた。最後には太平洋上で核兵器の洗礼を受けるが、その攻撃にも耐え、半身をアイスのように溶かしながら、残った兵装だけで連合艦隊を殲滅した」
「以来、オブジェクトは戦争の代名詞になった」
「21世紀前半の国際連合の崩壊以来、それまで存在したあらゆる国家が破綻、あるいは変貌し、大きく4つの連合体に色分けされるようになった世界。各国による地球の支配権の奪い合いは、 オブジェクト同士の『クリーンな戦争』で決まるようになった」
そんなオブジェクトの設計士を目指す学生クウェンサーと腐れ縁の相棒の兵士ヘイヴィアは、戦場で自軍のオブジェクトのパイロットである少女ミリンダに出会う。ある戦いで彼女の乗るオブジェクトが敵のオブジェクトに破壊された時、二人は生身でオブジェクトと戦うことになるのだった……
(引用:公式サイト・INTRODUCTIONより)
スタッフ詳細
- 原作:鎌池和馬
- 監督:渡部高志
- シリーズ構成:吉野弘幸
- キャラクターデザイン:渡辺敦子
- 音楽:井内舞子、井内啓二
- 製作会社:J.C.STAFF
- 製作:PROJECT HO
主要キャラキャスト詳細
- クウェンサー=バーボタージュ:花江夏樹
- ヘイヴィア=ウィンチェル:石川界人
- ミリンダ=ブランティーニ:鈴木絵理
- フローレイティア=カピストラーノ:伊藤静
ヘヴィーオブジェクト公式PV
気になったキャラ・セリフ
『今時戦場で命を落とすなんてはやらねぇしな。』ヘイヴィア=ウィンチェル
おいおい、戦場にいるのにいったいどういう了見のセリフだよとw
命を落とさない戦場があるっていうのかいとw
このセリフだけ抜き取ってみると、戦闘要素がある作品として、随分軽い世界観になったちゃうんじゃないかと感じたけど、あえて登場キャラにこのセリフを言わせて、作品世界の状況を解説してストーリー上の前ふり的な感じにしているのかなと。
ストーリーがシリアス的な展開になっていくならこのセリフけっこう重要なものじゃないかと思った。
ならないなら、ただただヘイヴィアが皮肉っぽい奴って事になるかw
第1話の感想・考察・評価
まず原作者の鎌池和馬さんというと、とある魔術の禁書目録がまっさきに思い浮かぶ。
このライトノベルがすごい!のこのラノ10年間のベストランキング第1位を獲得している程の作品。
アニメ化もされて、ライトノベル作品の化け物的作品なわけだけど、とある魔術の禁書目録に関しては、原作も読んでないし、アニメも実は1期の8話くらいまでしか見ていない。
という事で、ヘヴィーオブジェクトに関しては、むしろアニメ化が決まるまで存在を知らなかったw
ただ、ヘヴィーオブジェクトの公式サイトを見て、SF作品だったので俺の中で視聴決定w
しかもwikiみて近未来アクション・ボーイミーツガールというのが作品のキャッチコピーという事だったので、さらに視聴の決意を固めるw
ライトノベルのボーイミーツガールもので一番はまったのはフルメタルパニックだけど、あれもロボが出てくるアクションものだし、個人的な好みでそういう作品てけっこう好きだったりする。
自分が男という事もあるから、可愛い女の子と出会って冒険なりなんなりをする。
というストーリーは単純に感情移入がしやすいからじゃないかと自己分析をしている。
逆に女性の場合も、異性と出会ってなんらかの目的の為に行動を共にするというのは、やはり感情移入しやすいのでは?
普段経験できないような体験を追体験させてくれるような一面があるのが、アニメなり漫画なり、小説なりの空想物の魅力であると考えている。
だからこそボーイミーツガール物って多くの人から支持されるし、ストーリー性を持つ作品の多くが男女の主人公やヒロインというキャラクターが登場するんだろうなと思う。
そこに個人的な大好物のSF的要素が加わってくるとあれば、もうはずせないかなと。
という事で、とある魔術の禁書目録に関しては、アニメの視聴が途中で止まってしまったけど、ヘヴィーオブジェクトではどうなるかwww
という思いで視聴をしてみる事に。
公式サイトのイントロダクションを読んだかぎりでは、オブジェクトという超大型兵器がこの作品の一番の鍵となる設定のようだ。
作品のタイトルの中にも入ってるくらいだからそうなんだろう。
世界観の設定的にも国連が崩壊して世界が4つの連合体に再編された世界との事で、4つの連合体というのは、ガンダム00のユニオン・AEU・人類革新連盟といった超大国を中心とした共同体なり連合という形なのかなとこれを読んだ段階ではイメージをしていた。
(実際は?)
視聴をし始めて、主人公のクウェンサー=バーボタージュが、この作品の世界観を説明するナレーションが入る。
その際の映像が、オブジェクトと通常兵器の戦闘を描いているのだけど、この戦闘でけっこうテンションあがってしまった。
単純に兵器同士の戦闘っていう場面が描かれているのだけど、ゴジラとかの怪獣映画の特撮場面で自衛隊がゴジラとか怪獣に攻撃をしている場面でもやっぱりテンションがあがるんだけど、もしかしたら軽い兵器フェチなんだろうかと、だとすると変態入ってるのかなぁと自分で思ってしまうんだけど、特撮物とかSF好きって人けっこう多いから、俺はまともな人間だと自分に言い聞かせてるw
とまぁ冒頭のシーンでオブジェクトに対する戦闘機からの攻撃や、オブジェクトからのイージス艦に対する攻撃を見て、変態に分類されるかもしれない人間達を作品に引っ張り込むつかみとしては成功しているのではないかと感じたw
それはそうとオブジェクトのデザイン。
鉄の卵に大砲がくくりつけられてるだけじゃねぇかwwwww
原作を読んでいないからわからないけど、原作でも卵に大砲って感じの描写で描かれてるのか?
世界のバランスをひっくり返す兵器のデザインとしては、かっこ悪いが無骨な感じがして威圧感があり、俺は有りだと思う。
今の時代の兵器って戦闘機にしろ、イージス艦にしろ戦車や装甲車にしろ、なんとなく洗練されたデザインになりすぎなんじゃないかって感じがしてたから、卵に大砲っていうのは、新しいテクノロジーを積み込んだ技術の結晶である兵器としての外観としては不釣合いなのかもしれないけど、スタイリッシュさの無い無骨な感じが、現代の兵器との差別化を図る事に成功しているように感じて、視聴者側にとっては、一発で既存の兵器ではないという事を視覚的にも認識をさせている事に成功させている気がした。
卵と兵器の戦闘何気にかっこよかった。
ただ本編に登場してくるオブジェクトは時代が進んだのか、冒頭のオブジェクトより無骨さが欠けてしまっている気がして少しだけ残念に感じた。
それにしても、イントロダクションや冒頭のナレーションで説明のあった、とある島国によって初め提示されたその兵器って説明の「とある島国」って日本じゃないのか?ww
太平洋上で冒頭の戦闘があった事を考えると日本だろww
まぁこれはおいておくとして、物語全体のオープニングとしては冒頭のシーンからの入りは、作品に対する期待感は個人的には上昇した。
にしてもヒロインのミリンダ=ブランティーニの特殊スーツのデザインが、セーラー服的な外観を取り入れているのが、なんでだとw
セーラー服自体が元々が海軍の軍服で用いられていたもので、軍隊つながりでデザインとして取り入れたものなのかと考えたが、これはどう考えても女子生徒の制服的な要素としてデザインの中に取り入れたものだろうとw
特殊スーツというと、どうしてもエヴァのプラグスーツ的なデザインを連想されがちだけど、そこにセーラー服の要素が加わるだけでかなり遊び心を持った仕上がりになる。
オブジェクトのデザインといい、ヒロインの特殊スーツのデザインといい、この作品はデザイン的なものでも楽しませてくれる一面を持っているという事なのかもしれない。
作品を視聴して感じた事の中に、設定的にはもちろん戦争というシリアスな内容の作品ではあるのだけど、主人公のクウェンサー=バーボタージュやヘイヴィア=ウィンチェルは、軍隊という組織の一員でありながら、真面目というよりむしろ不真面目で、キャラクターが発する台詞もけっこうひにくめいた発言をしたり、心の中で自分に突っ込んだりしている。
見る側としては、キャラクターにギャグ的要素を含ませており、物語のテーマの一つとして戦争という重いものがあったとしても、キャラクターの内面を軽くする事で、作品自体をライトな感じに仕上げる効果を出しているように感じる。
さすがライトノベル原作という事なのかもしれないけど、ヒロインのミリンダ=ブランティーニも、明るい感じの元気な子ではなく、どちらかというと浮世離れしているような印象を抱く。
主人公が軽い感じと、ヒロインが浮世離れしているというのは、とある魔術の禁書目録とも少し似ているような気がして、原作者の鎌池和馬さんの作風なのかなと感じた。
クウェンサーとヘイヴィアの上司であるフローレイティア=カピストラーノが、違う地域の軍事作戦を遠隔操作で同時に指揮をしている描写が出てくるが、完全にシュミレーションゲームをしているだけのような印象。
現実でもゆくゆくはこんな感じになるのかなと想像させられる。
にしても劇中でヘイヴィアが言及しているように、フローレイティア=カピストラーノは信じられないような乳をしている。
アニメに出てくる女性キャラで巨乳が多いのはなぜなんだろうかと考えてみると、多くの男性が女性の乳に対して恋慕のような気持ちを抱いている事を利用して、キャラに対しての視聴者の食いつきをよくしようと、作品の作り手側が無意識でしている事ではないのかなと考えた。
視聴者がその作品にのめり込む要因の一つに魅力あるキャラが登場するという事があると思う。
魅力あるキャラが登場する作品は、魅力ある作品への近道であると考えられても良いと思うので、女性キャラで巨乳という設定を持つキャラがアニメに溢れるのは自然の流れではないかと思う。
どんな作品でも巨乳の女性キャラが一人は登場するのはこうした背景があるからではないかと思うけど、フローレイティア=カピストラーノはキャラ設定的にはやはり巨乳だし嫌いじゃないww
この作品の世界の戦争がオブジェクト同士の戦闘による安全でクリーンな戦争とされているのは、片方のオブジェクトが破壊された時点で勝負が決まり、負けた側が速やかに領土を明け渡す事になるという事からのようだ。
実際の戦争も第二次大戦当時に比べて国家間の総力戦という図式から、国家同士の戦争ではなく、一勢力と多国間の紛争がメインの世界となっていて、作者の鎌池和馬さんがこの作品内で描いた世界に徐々に近づいているようにも感じるので、未来の戦争というものを描いている点で、現実の未来もこの作品世界とはそう遠くないような世界になるのかもしれないと思わされる。
作品の魅力として、この今の世界からの延長線上として妙にリアル感のある世界で、戦争をテーマとして扱いながら、軽いお色気要素を含むギャグ的やり取りを繰り広げるキャラが登場するので、アニメや漫画が好きな人間でもすんなり作品の世界に入り込める素養を持っている事じゃないかなと思う。
でもやっぱ兵器同士の戦闘は興奮しますなwwww

アニメ批評家気取り@ヨーズ

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