灰と幻想のグリムガルについて書きます。
アルドノア・ゼロやソードアートオンラインのA-1 Picturesの作品な事と、PVの出来からこの冬のアニメの中では個人的にはけっこう期待をしていた作品。
ラノベが原作で、漫画版も連載中の作品だけど、ジャンルがアクション・ファンタジーでこの点も楽しみにしていた。
公式ツイッターでつぶやかれる際の推奨ハッシュタグは「#グリムガル」です。
作品を見ての感想や考察、個人的な評価を書いてます。
作品の詳細
灰と幻想のグリムガルあらすじ
生きるって簡単じゃない。
目が覚めると、ハルヒロは暗闇の中にいた。
ここがどこなのか、なぜここにいるのか、そしてどこから来たのかもわからないまま。
周りには自分と同じ境遇らしき数名の男女。
彼らとともに暗闇から踏み出した先には見たことのない世界、「グリムガル」が広がっていた……。
記憶も、お金も、特別な力も――
何もない僕たちが手に入れた現実。
(引用:公式サイト・INTRODUCTIONページより)
スタッフ詳細
- 原作:十文字青
- 監督:中村亮介
- 脚本:中村亮介
- キャラクターデザイン:細居美恵子
- 音楽:(K)NoW_NAME:R・O・N
- 製作会社:A-1 Pictures
- 製作:灰と幻想のグリムガル製作委員会
主要キャラキャスト詳細
- ハルヒロ:細谷佳正
- ユメ:小松未可子
- シホル:照井春佳
- ランタ:吉野裕行
- モグゾー:落合福嗣
- マナト:島崎信長
- レンジ:関智一
- バルバラ:能登麻美子
灰と幻想のグリムガル公式PV
気になったキャラ・セリフ
『太ってねぇのに自分は太ってるとか言う奴って女同士で一番嫌われるからな』ランタ
これはガチで嫌われるんじゃないか?wwww
女性って今流行りのマウンティングを自然としちゃう人間が多いと個人的には解釈しているので、このセリフを聞いた時はすんなり納得した。
正直、太ってないのに自分を太ってるって言う奴は、自分を客観視できてないって事で俺も嫌いだよwwwww
第1話の感想・考察・評価
基本的にアニメは絵で見せていくメディアだと考えているので、どの作品を視聴するか選択の際の重要な要素のうちの一つと考えている。
これだけアニメ作品が世の中に出てくる中で、知らない作品に触れる場合は、とりあえず絵で選んでるって人が大半なんじゃないかと思う。
今回この灰と幻想のグリムガルを視聴してみようと思った理由は、PVを見て、街が写るシーンの絵画的な背景が描き出す絵的な面での世界観に興味を引かれたから。
ちょっと美術的な事はよくわからないから、素人目で見た感想なんだけど、背景が絵の具を使ったような淡い感じの仕上がりで、街の絵一つとってもどことなく、儚げで寂しさを感じたんだよね。
年間でアニメは何本見てるか数えた事はないけど、けっこう多く視聴してる中で、PVで絵を見てそんな印象を持ったのってあんまり記憶にないなぁと。
PVの最後に出てくる、「生きるって簡単じゃない」って文字がよりそんな印象付けを補完しているのかもしれないけど、公式サイトを見てもやっぱり絵的にはPVのイメージと同じだった。
視聴を始めて思ったんだけど、この俺が受けた印象は、絵で主人公達の過酷な状況を表現したものなのかなと解釈した。
製作会社が、A-1 Picturesって事だけど、この会社は絵で魅せてくれる会社だと個人的な評価は高くて、今期もGATEや僕だけがいない街を製作しているし、毎回けっこうそもそもこの作品がどんな内容なのかまったく事前の知識が無いので、wikiを確認した所、グリムガルっていう場所に気が付いたらいて、魔物と戦わなきゃならない状況になってしまう物語みたいだし、ジャンルは別かもしれないけど、登場人物達が意図せず過酷な状況に放り込まれるという所は、同じ製作会社のソードアートオンラインに近いものがあるのかもしれない。
という事で、けっこうな期待感を持って視聴してみる事に。
冒頭、主人公を含む、男女6名とゴブリン2匹との戦闘のシーンから始まる。
ゴブリンたった2匹に、各々の職業の装備を纏って戦っている6人が大苦戦を強いられている。
何気にこのシーンだけでも新しい視点を提示された気がした。
ゴブリンってつえーんだってwwwww
多くのアニメや漫画では、ゴブリンは雑魚キャラとして描かれる事が多い。
その為に、普段目にしているゴブリンは、登場人物に軽くあしらわれてしまう存在。
事実、このシーンの中でも登場人物達の会話で、この世界でも一番弱いモンスターという事がわかる。
だけども、この6人は大苦戦。
確かに普通に考えたら、魔物と人間が普通に戦闘したら魔物が勝ちますはww
普段アニメとか漫画見てると、あまりにもゴブリンとかの雑魚モンスターがあっさりやられるから、そうした視点がすっぽりと抜けていたかもしれない。
特にアニメ・漫画・ゲームファンには、雑魚モンスターは簡単に倒せるものという認識が、多くの作品によって刷り込まれているに近い状態だったんじゃないかな。
物語冒頭から、この刷り込みをひっぺがしてくれた事で、触れた事が無い感覚を提示してくれた。
この事だけでも、けっこう冒頭から引き込まれちゃったよw
モンスターとの戦闘が命のやり取りである事に対して、6人で朝食を取っているシーンにて、登場人物の一人であるマナトが『ゲームじゃないんだ』と言うがそれに対して言った本人をはじめ、他の5人は???状態。
なるほど、本人達もグリムガルという世界の人間であるという事を認識できていない状態での話かと。
現実とは違う世界に来て、戦っていくというのは、ファンタジーバトル作品に多くありがちなお話だけど、それらと大きく違うのは、キャラクター達がその事自体を認識できていないって事。
こういった設定はあまり記憶にないなぁ。
この設定を提示される事で、視聴する側としても、多くの作品に類似する部分を一つ削いでくれる事で、興味が沸く効果があると思う。
キャラが、以前の記憶が無く本当の自分達の世界を認識できていないという設定は、目新しい設定ではあるけど、他作品と似ている部分をうまく打ち消す効果もある。
これだけでもソードアートオンラインに似ているのかなっていう視聴前の先入観が消えた。
このシーンの後に主人公のハルヒロが、この世界で目覚めたシーンへと続く。
あっ1話はOP無いんだと把握wwww
戦闘シーン⇒6人で会話のシーン⇒目覚めのシーンと繋ぐ事で、視聴者に対して、ハルヒロ達がどんな状況であるのかをとくにあれこれ疑問を持たせる事なく説明する事ができている点で、目覚めのシーンから描くよりもむしろ短時間で設定を示めす事に成功しているんじゃないかと思う。
その事で、視聴者も頭の中がよりすっきりと視聴し続ける事ができるので、物語に入り込みやすくなるんじゃないかな。
記憶も無くグリムガルで目覚めた12名が、この世界で生きるには魔物と戦って勝ってお金を得ていくしかないと、義勇兵団レッドムーンの所長から説明を受ける。
それで戦っていく事になるわけだけど、戦闘の知識も経験も何もない普通の人間が魔物と戦うのは確かに酷な話ですわ。
現実にそんな事はありえないけど、それを想定してのこの設定。
普通の人間と魔物が戦ったらというif要素をうまく設定に取り入れたなと。
この作品世界のギルドは職業毎にギルドが存在しているようで、ギルドというと、最近だと単純な固定メンバーの集団というようなイメージの方が強い。
けど、ギルドという言葉の語源は商工業者の間で結成された各種の職業別組合からきているとの事だから、職業毎にギルドがある方が正しいわけで。
そういや昔は、ギルドが出てくる作品は、職業別で分けているような作品が多かった気がするけど、いつから固定メンバーの集まり的な使われ方をしたんだろうと少し頭をよぎった。
にしても盗賊ギルドに入ったハルヒロに対して手習いを施すバルバラってキャラは巨乳でスタイルがよくてさらにメガネキャラ。
これは見る人が見ればかなり食いつきが良いキャラではないでしょうか?wwww
主要キャラの6人の職業は、盗賊・戦士・暗黒騎士・狩人・魔法使い・神官といった感じでそれぞれ職業が違い、この事からもっと多様な職業が存在していると推測できる。
RPGとかで多くの職業が用意されていると、それだけゲームをプレイする際の自由度が上がるけど、アニメや漫画のファンタジー作品でも職業が多い世界観だと、キャラクターの性格とかビジュアルだけではなく、職業という個性を持たせる事ができるので、作品の幅を広げるには良い要素かもしれない。
ただ、あんまり多いと読者や視聴者がついていけないって状況を生み出す可能性もあるから、そこは注意して欲しい。
1話のラストは、虫の泣き声が聞こえる自然溢れる谷に夕日が差し込んでいるのをバックに、ハルヒロにより語りで終わる。
普通各話のラストって次の話が気になるような事が起こって終わって気になるパターンか、その話で起きた事件なり出来事がその話中に解決せずに気になるパターンとかの、先が気になるようにしむけて終わる気がするけど、主人公が自分と仲間の現状の語りを入れて終わるという形。
1話はこの世界観の説明と、登場キャラクター達の状況説明に終始したような印象。
ファンタジー物のアニメとかだと、視聴者は、自分達が住む世界とかけ離れた世界が舞台なので、どうしてもその物語の舞台である世界観を把握しなければない。
話しが進むにつれて明らかになっていくって作品もあるけど、どっちかというと先にある程度の説明はしてもらいたい。
その辺、灰と幻想のグリムガルは、1話で丁寧に世界観とキャラクターの状況を描いてくれた気がする。
先に話たようにエピソード的な何かで先が気になる展開に持っていかず、作品全体の世界観とキャラクターの状況、どうしてこの世界にやって来る事になったのかとか、どうやって魔物と戦っていくのかとかで、先を気になるように持っていくように描けている。
こういう作品て、後の話次第では名作になりえる要素を含んでる気がするなぁ。
この作品はどうなんだろうか?
現段階で、主人公を含めたメインキャラが記憶喪失状態だから、各キャラクターのバックボーンとかが想像できない。
そうなってくると、どうやって魅力あるキャラクターに描いていくのかが気になる。
まぁキャラクターの話をすると、モグゾーの声が、中日ドラゴンズのゼネラルマネージャー落合博満氏の息子である落合福嗣さんが演じているけど、まだやっぱり一人声が浮いている気がする。
これはキャリアの問題になってくるんだろうか?
なんとなく、ゼーガペインで花澤香菜さんが演じたカミナギ・リョーコ臭がするんだよねwwww
モグゾーの声をスルーする事ができれば、けっこう良作の予感はしている。
個人的には落合は好きな選手だったので、息子の落合福嗣も頑張ってこの作品を通して役者として成長していってもらいたいね。
A-1 Pictures作品だから作画的な心配も無いし、話の設定としても興味を引かれるものがある。
あとは話が進む中でキャラクターに魅力を感じられるかどうかかなぁ。

アニメ批評家気取り@ヨーズ

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