ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンについて書きます。
宇野朴人さん原作のライトノベル作品。
精霊が存在する世界を舞台としたファンタジー戦記モノ。
作品の存在自体を知らない状況だったので、HPやwikiでどんな作品なのかあらかじめ調べてから視聴しました。
公式ツイッターでつぶやかれる際の推奨ハッシュタグは「#alderamin」です。
作品を見ての感想や考察、個人的な評価を書いてます。
作品の詳細
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンあらすじ
幼馴染であるヤトリシノ・イグセムとともに高等士官試験を受けていた彼は、二次試験への送迎の船で、看護学校出身のハローマ・ベッケル、旧軍閥名家のマシューテトジリチ、そしてヤトリと同じく忠義の御三家の一角、レミオン家のトルウェイ・レミオンと出会うこととなる。
道中、彼らと賑やかな時間を過ごしていたその時、突如船が座礁する。
総員退艦となり脱出する5人……だが、そこで一人の少女が船から海へ落ちる姿が目に入る。
ためらわず、大荒れの海に飛び込むイクタ。
そして、彼は少女の小さな手を握った。
(引用:公式サイト・INTRODUCTIONページより)
スタッフ詳細
- 原作:宇野朴人
- 監督:市村徹夫
- シリーズ構成:ヤスカワショウゴ
- キャラクターデザイン:香月邦夫
- 音楽:井内啓二
- 製作会社:マッドハウス
- 製作:天鏡のアルデラミン製作委員会
主要キャラキャスト詳細
- イクタ・ソローク:岡本信彦
- ヤトリシノ・イグセム:種田梨沙
- トルウェイ・レミオン:金本涼輔
- マシュー・テトジリチ:間島淳司
- ハローマ・ベッケル:千菅春香
- シャミーユ・キトラ・カトヴァンマニニク:水瀬いのり
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン公式PV
気になったキャラ・セリフ
『あらゆる英雄は過労で死ぬ』
『充実した一日は快適な寝床から』
イクタ・ソロークのこの二つのセリフが非常に印象深い。
英雄は過労で死ぬという言葉はイクタがかなりの皮肉屋だという事がこのセリフでわかるけども、同時に働きたくない人だという事もわかる。
そしてとどめに寝床の大切さまで説いてくれるwww
そのキャラがいいそうなセリフを用意して、キャラの人格を作りあげていくのが、クリエイターの仕事。
セリフっていうのはキャラクターを描く上で本当に重要だなぁと、なぜかこの二つのセリフを聞いて思ったwww
でも、寝床って本当に重要だと思う。
枕が違うだけで、その日一日の体の重さが違うからね。
第1話の感想・考察・評価
作品を視聴してみようかなと思ったのは、ぶっちゃけ中の人基準www
けど、HPとかwikiとかで作品の概要を知るうちに興味が出てきた。
個人的に、ファンタジー色のある軍記ものってけっこう好物だったりするので。
本編視聴前にPVを視聴したんだけど、キャラデザも嫌いじゃない感じで見やすい印象を受けたけど、キャラクターの武具とかがアップになる場面で、装飾がかなり細かく描かれているのに、作画も期待が持てそうと感じた。
まずこの段階で、ある程度の好感触は得ているんだけど、PVを見る限り、ヒロインめちゃくちゃ強いじゃないですかwww
でもって主人公は怠け者だけど、頭が切れるキャラ。
ヒロインと主人公のキャラ性が正反対である事で、作品上でどのような作用があるのか見てみて確かめてみたい気にもなる。
でも怠け者だけど戦術と戦略に長けているって、銀河英雄伝説のヤン・ウェンリーを思い浮かべてしまうのは俺だけじゃないのではないか?www
怠け者キャラってけっこう美味しい気がするんだよね。
普段怠けているだけに、いざきめる時にきめてしまうと、普通のキャラが取った行動よりも、見る側としてはなぜか評価が高くなる。
これまでもいろんな記事で書いてきたけど、やっぱりギャップなんですよ。
これはリアルでも適応される事だけに、ギャップがある事でなんでもない事でもすごく感じたりしてしまうのが人間の性なんだろうと思う。
エンターテイメントって人を楽しませる事が重要なわけで、それにはいろいろと受けてに、共感や驚きを提供するのが大事になる。
エンターテイメントであるアニメにも、それらを持ち込む事で、より人々をエキサイトさせる事ができるのかな。
アニメというジャンルでは、ギャップのあるキャラクターを出す事自体が演出になっているのではないかと改めて思った。
この作品的には、主人公に「怠け者だけどやる時はやる奴」、ヒロインに「女性なのに強い」という作品上最も重要なキャラに、一般の価値観と相反する設定を盛り込む事で、それぞれ個別にギャップを演出している。
ただ、最近は「怠け者だけどやる時はやる奴」というキャラクターってかなり多いと思う。
これはやっぱり、そう演出をした方が受けがいいという事なんだろう。
注目すべきなのは、主人公とヒロインとがキャラのポジションとして違うベクトルに位置している事。
「頭を使う」「体を使う」に分類する事ができて、それぞれまったく逆のキャラ性を保有している事。
一般的に主人公が動的で、ヒロインは動的ではない。
もしくは双方共に動的。
というような多くの作品にみられがちな価値観とは違う線引きができている事も、見る側に軽い驚きを提供できる要因の一つだと考えられる。
作品の世界観の設定も、精霊が存在している世界との事で、ただの人間同士によるやり取りを描くよりも、作品の中での遊びの部分に幅を持たす事ができると思う。
OPに岸田教団&THE明星ロケッツが担当しているのかと。
PVではちょっと気付かなかった。
GATEのOPで知ってから、けっこうこの人たちの楽曲を耳にしている。
この人らの音楽は、バトルがあるアニメにはかなりマッチしていると思う。
OPでキャラクターが動いている中、バックで流れる楽曲は疾走感を感じずにはいられない。
これらをふまえてみて、最初は中の人基準で見ようかなと軽い気持ちだったのが、期待度が上昇したような気もする。
アニメは、話の完成度と共にキャラクターにどれだけ魅力あるキャラを登場させる事ができるのかが、作品として成功の鍵を握ると思う。
アニメのキャラデザは基本イケメンと美人揃いなわけだけど、そうではないギャグキャラを登場させるのは、作品にユーモア性を持たせる効果を発揮する。
アルデラミンにも、マシュー・テトジリチというキャラがギャグキャラにあたるのかな。
主要キャラで一人だけ美形じゃないwww
こういう親近感を抱けるにくめないキャラが一人でもいるだけで、視聴者を作品の世界と近づける事ができるんじゃないかと最近思うようになった。
アルデラミンのようなファンタジー作品はリアルの世界とはまったくかけ離れてしまっているお話なわけで、リアルな世界に生きる我々と非現実な作品世界をうまく繋いでくれるのがマシュー・テトジリチのようなブサイク系ギャグキャラなんじゃないかなと。
もちろんギャグキャラであっても非現実的なのは確かなんだけど、美男美女揃いだけのキャラクターのやり取りを見させられるより、ブサイクキャラやギャグキャラを交えてもらった方が視聴者を作品世界に引っ張りこめると感じる。
とそんな事を考えていると、何気に主人公のイクタは女たらしで、見てくれのいい男を威嚇する習性のあるキャラなんだとかwwww
主要キャラの中に一人笑いの要素を入れ込んであるんだなと考えていたら、もう一人紛れ込んでいたという事かww
これは視聴してみないとわからないw
それでいて、ヒロインで質実剛健キャラのヤトリがイクタに対して冷静に対応をする様は、普通に笑えてしまうw
女たらしで怠け者なイクタ、質実剛健なヤトリ、天然だけど家庭的なハローマ、イケメン好青年なトルウェイ、ブサイクギャグキャラなマシューと、これらのキャラクター達によるやり取りはそれぞれキャラ性がまったく違うようで、一見噛み合わないように感じるけど、そこをうまくまとめていく事で、ユーモアなやり取りに見せている。
戦記ものだからシリアス調な作品なのかと思いきや、ユーモアの面でも楽しめそうな印象を受けた。
これらを見るに、本編視聴前は、世界観の設定上ストーリーを楽しめる作品なのかなと考えていたが、案外キャラクター同士のやり取りも楽しめる作品のよう。
主人公達が属している帝国は他国と戦争状態であって、その戦争に主人公達もゆくゆくは出ていくのだろうけど、第1話では帝国の第三皇女シャミーユ・キトラ・カトヴァンマニニクと知り合い共に行動をする。
シャミーユは何かの目的があって単独行動をしているが、まずここで物語上の大きな謎を視聴者は提示される事になる。
シャミーユの目的とはいったいなんなのか?
ストーリー上では大きなテーマとなってくるのではないかと思わされる。
さらに、第一話は、主人公たちが窮地に陥いる状況下で終了する。
ひきとしてはかなり先が気になるわけだ。
原作は約4年で10巻が刊行されている人気作品のようで、本編1話を視聴し終わった後では人気があるのもうなづける。
原作とアニメではキャラデザがだいぶ違うみたいだけど、個人的には、好物な戦記ものであったり、主要キャラに目的を持たせつつ、先が気になる展開を用意してくれており、さらにキャラクター同士のやり取りも楽しめそうなのでこの夏楽しめそうな作品の一つだと思う。

アニメ批評家気取り@ヨーズ

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