甲鉄城のカバネリについて書きます。

制作と音楽が、進撃の巨人を担当したWIT STUDIOと澤野弘之さんという時点で、高クオリティな作品の予感を感じていました。

さらにノイタミナ枠ですから、予算的にもけっこうありそうだし、仕上がりはかなり期待できる作品なのでは?と考えていました。

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作品を見ての感想や考察、個人的な評価を書いてます。

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作品の詳細

甲鉄城のカバネリ
出典元

公式サイト

甲鉄城のカバネリあらすじ

製鉄と蒸気機関の生産をなりわいとする顕金駅に暮らす蒸気鍛治の少年、生駒。
彼はカバネをたおすために独自の武器「ツラヌキ筒」を開発しながら、いつか自分の力を発揮できる日が来るのを待ち望んでいた。

そんなある日、前線をくぐり抜けて駿城の一つ甲鉄城が顕金駅にやってくる。
車両の清掃整備に駆りだされた生駒は、義務であるカバネ検閲を免除される不思議な少女を目撃する。
その夜、生駒が無名と名乗る昼間の少女と再会するなか、顕金駅に駿城が暴走しながら突入してきた。
乗務員は全滅し、全てカバネに変わっていたのだ!
顕金駅に溢れ出るカバネたち。
パニックに襲われる人々の波に逆らうようにして、生駒は走る。
今度こそ逃げない、俺は、俺のツラヌキ筒でカバネを倒す!

こうして、本当に輝く男になるための生駒の戦いが始まるのだった。

(引用:公式サイト・INTRODUCTIONページより)

スタッフ詳細

  • 監督:荒木哲郎
  • シリーズ構成:大河内一楼
  • 脚本:大河内一楼、瀬古浩司
  • キャラクターデザイン:美樹本晴彦(原案)江原康之
  • 音楽:澤野弘之
  • 製作会社:WIT STUDIO
  • 製作:カバネリ製作委員会

主要キャラキャスト詳細

  • 生駒:畠中祐
  • 無名:千本木彩花
  • 四方川菖蒲:内田真礼
  • 来栖:増田俊樹
  • 逞生:梶裕貴
  • 鰍:沖佳苗
  • 侑那:伊瀬茉莉也
  • 巣刈:逢坂良太
  • 吉備土:佐藤健輔
  • 美馬:宮野真守

甲鉄城のカバネリ公式PV

気になったキャラ・セリフ

『怖がって人を切り捨てるのが仕方ないなんて俺には到底思えないよ。恐怖で人としての品性まで失っちゃいけない。』生駒

主人公の生駒はかなり芯の強いキャラクターとして描かれているけど、なかなか恐怖を感じる状況で、人として品性を保つのって難しくないかとww

個人的には、作品世界のような状況に放り出されて品性を保つ自信がまったくありませ~んww

でもけっこうこのキャラ、セリフ的に熱い事何回も言ってるんだよね。

「銃を向ける相手を間違えている」的なのとか。

今後、甲鉄城のカバネリを視聴していく事で、生駒の名セリフをかなり聞けるのではないかと思った。

第1話の感想・考察・評価

ノイタミナ枠は、毎度どんな作品なのか気になる枠。

今期の作品、甲鉄城のカバネリが、WIT STUDIO制作という事を知って、進撃の巨人のクオリティから質の高い作品になるのではないかと思い、視聴を考えていた。

WIT STUDIOって進撃の巨人以外の他の作品を視聴した事がなく、あまり聞き馴染みのない制作会社。

いったいどんな会社なんだ?と調べてみると、プロダクション・アイジーのスタッフだった人達が、出資を受けて立ち上げたIGのグループ会社だそうな。

これで進撃の巨人のあの高クオリティも納得がいった。

なので、この時点で、甲鉄城のカバネリも絵的な作品の質は、視聴前からかなり期待が持てるのではないかと、自分の中で作品に対してのハードルが上がってしまったような気がする。

なんとなくの期待感から、どんな作品なのかと調べてみると、キャラクター原案が美樹本晴彦氏で、音楽が澤野弘之氏じゃないですか。

ただでさえ期待してたのに、期待感でいっぱいになってしまったよ。

美樹本晴彦さんというと、ガンダムシリーズと新ロードス島戦記で、小説の絵で、小説を読んでいる時にその作品の世界をイメージするのにすごくお世話になった。

アニメでいったらなんといってもトップをねらえ!かな。

美樹本さんのキャラデザで、俺が見てきた作品はトップをねらえ!とガンダム0080とタイタニアくらいだけど、アニメになると、若干の劇画っぽさが出るような気がする。

劇画とっていうのはリアル調な絵柄でシリアスな内容の作品だけど、少なくともリアルな絵柄であると思う。

この感じを受け入れられる人とそうじゃない人っているんじゃないか?

最近のアニメのキャラデザはキャラクターがしゅっとしてて洗練されたものか、萌え要素が入ったやわらかいイメージが多いように感じる。

劇画っぽいキャラデザは全体的に、なんとなくバブル期のアニメっていう印象があるけど、それはその当時にお世話になった作品がそうであって、印象に残る程、過去から現在へと続くアニメキャラの主流なデザインの変化が大きなものであるという事なんだと思う。

甲鉄城のカバネリは、美樹本晴彦さんはキャラクター原案で、キャラデザ自体は別の方がやられていいて、作品のキャラクター達をみてみると、小説とかアニメで見てきた美樹本さんの絵なんだけど、初めてビジュアルを見た時に、初見で美樹本さんが関わっている事がわからなかったのはそのせいかと。

視聴し始めてまず感じた事は、WIT STUDIOはプロダクション・アイジーのスタッフだった方達が立ち上げただけあって、冒頭出てくる装甲蒸気機関車や車内の機械の感じが非常にリアルに書き込まれていて、出てくるキャラクターがリアルなキャラデザなのも相まって、作品の世界に、まずはぐっと引き込まれる。

作品の世界設定が産業革命後の近世から近代へ変わる頃とされていて、日本の歴史でいうと江戸から明治の始めくらいのイメージなのだろうか?

出てくる機械、装甲蒸気機関車と呼ばれる駿城は、機能的には現代の電車と比べられない程性能が上なんだろうけど、動力的な仕組み、機関の描写は、日本で走っていたD51といった実際の蒸気機関車とたいして変わらないようなものとなっている。

キャラクターの格好も、和洋折衷の様相で、テクノロジー的なものと、機械や衣装の描写にかなりギャップがあるのも、この作品の特徴のうちの一つじゃないか。

こうした中で、カバネというゾンビ的な不死の化け物が跋扈しているという世界設定は、機械ものとアンデッドものが融合された世界観となっていて、機械でスピード感、アンデッドで緊迫感を演出する効果を得られるのではないかと思った。

アンデッドものというと、最近視聴したり読んだ作品は、「アイアムアヒーロー」に「がっこうぐらし」になるけど、アンデッドが出てくるだけで緊迫感を出せる。

けど、この二つの作品にスピード感をもりこもうとしてもなかなか難しい。

スピード感+緊迫感=よりすげー緊迫感

みたいな構図ができるんじゃないだろうか?

状況的には人類はかなりカバネに追い込まれている状況であり、カバネに噛まれたらカバネになるというアンデッドものの王道設定。

アンデッドとは違うけど、進撃の巨人の巨人にどんどん生活範囲を侵食されているような状況と、カバネにより生活範囲が侵食されている状況的構図はまったく同じで、こうした状況設定は作品世界に絶望感を漂わす事ができると思う。

人間を襲う未知の生物が登場する作品の主人公は、その生物達に立ち向かっていくのがまさに王道だけど、甲鉄城のカバネリの主人公である生駒も、カバネに立ち向かっていくので、王道の主人公設定。

人類が作品世界の中で最新のテクノロジーを駆使して、未知なるものに挑み、絶望的な状況を打開するというような、これでもかというくらいの王道設定を盛り込んである作品という印象を受けた。

これ自体は、どんな王道作品も同じような作りになっているわけだけど、あとは話の展開とキャラクター達にどう魅力を持たせるかで、駄作となるか良作となるかの道がわかれると思う。

にしても、江戸から明治初期を思わせる世界設定に、機械が登場するという状況。

正直嫌いじゃないw

絵的にも、木造の古い家屋の上を鉄製の建造物が縦横無尽に存在している描写など、これまで見た事がない背景画となっていて、一枚絵としてもかなり興味深い。

こんな世界まず現実にはありえないし、ありえなかったろというものを表現できるのがアニメの魅力だと思うけど、この要件はこの描写からも満たしてくれている。

カバネとの戦闘描写、人間対カバネというのがこの作品の基本的な戦闘構図となるわけだけど、相手がアンデッドという事もあり、やられたらとんでもない事になるという事が、視聴者側としても理解しているので、こちらも真剣にその戦闘一つに対して入り込む事ができるのではないかと感じた。

作画的に、戦闘の描写でどんだけの枚数絵を描いているんだと考えさせられる程に、スピード感を感じた。

大事な音楽は、進撃の巨人同様に澤野弘之さんが担当しているだけあって、作品のスケール感もこの音楽で大きくなっている印象。

あとは、登場した人物達が今後どのように絡んでいくのか?

カバネからどうやって人類が生存をしていくのか?

王道のバトルものの第一話としてはかなり続きが気になる仕上がりになっている。

エンディングに澤野さんの楽曲で、ガンダムUCの第6巻7巻のEDを担当したAimerさん。

オープニングにサイコパスでEDを担当したEGOISTがそれぞれ配置されていて、はんぱない大作感がある作品。

世界観、キャラデザ、音楽と個人的には好きな感じで、展開次第では、個人的にもしかしたら今期ナンバーワン評価のアニメになる要素を感じている。

できれば展開で裏切らず、このありあまる大作感のある作品が良作となる事を期待したい。

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アニメ批評家気取り@ヨーズ

アニメ批評家気取り@ヨーズ

好きなアニメ: ・新世紀GPXサイバーフォーミュラ ・機動戦士ガンダムシリーズ ・ソードアートオンライン 好きな男性キャラ: ブリード加賀 好きな女性キャラ: アスナ 好きなキャラのセリフ: 上手いんでも速いんでもねえヤツは強ぇんだ(byブリード加賀) 【自己紹介】 どうもヨーズと言います。 基本的にはガンダムシリーズやマクロスとか宇宙を舞台にしたSF・ロボ系アニメ等の硬派な感じのアニメが好物ですが、最近は癒しを求めて萌え系アニメをみる事が増えました。 先入観を持たずにフラットにアニメを視聴して思った事を率直に書いていこうと思います。